Tuesday, 11 September 2012

ホーンボタンに彫られたジャガーの顔が違う。



オリジナル・ホーンボタンのジャガーの細密な彫刻と深みのある黒いレンズ。

2年前に購入したホーンボタン(レプリカ)入念さに欠ける横顔の彫刻や黒レンズ。


ホーンボタン中央上部に付く方向指示器レバー。
ストッパーが壊れて止まらないので、
2年前に新しいホーンボタンを輸入し取付けた。
それはXK120を所有して以来2度目の交換だった。
その新しい方向指示器レバーも程なく壊れた。
何度も分解して修理したが、すぐダメになるので、
そんなモノなのだろうと諦めていた。

精密機械類に詳しい野口さんが

古い2個と新しいホーンボタンを細かく観察して
小傷はあるが古いオリジナルの方が良いと言う。
そして、古い2個のホーンボタン・アッセンブリーを使って、
欠陥部分は作り直し完璧な1個を作って下さった。

オリジナルパーツとレプリカパーツの違いが理解出来た。

最も大きな違いは、彫刻されたジャガーの顔。
オリジナルは、毛の一本一本が細密に彫られているが、
レプリカは、顔の彫りが簡略化されフラットである。


オリジナルの黒いレンズは透明度のある黒だが、
レプリカの黒いレンズは曇ってグレーっぽく見える。
またメッキの品質も良く無い。

オリジナルの固定用の円形プレート周囲のエッジには、
テーパーが付きシャフト部にスプリングが挿入されていて、
キックバックの振動を吸収する設計だが、
レプリカにはテーパーも無くスプリングも無い。

傷も無く汚れも無い新しいレプリカ・パーツ。

それはパレードに出場する様なクルマなら良いのだろう。
コンクールでも審査員はココまでの鑑識眼は無いだろう。
しかし、年式相応に使い込んだ重厚な味わいや、
コストを無視して手造りされた時代の
人間らしい工夫や機械としての使い易さには欠ける。

現代、クルマは普及し高性能になった。

しかし、1960年以降のコストダウンを重視して設計され、
大量生産されたクルマは、どんなに流麗なボディを纏っていても、
所詮はレプリカ・パーツと同じなのだ。

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