FERRARI F-1 teamの工具で有名なUSACのラリー用の大型ロールを使っている。
XK120に積まれていた純正工具とJAGUARマークが彫刻されたAF規格のスパナ。
いつ路上での修理を余儀なくされるか解らないXK120。
まず使う事など無さそうな工具も多いのだが、
どこが故障するか解らないから安心のためいっぱい積込んでいる。
どんな狭い場所でも使える20数本のスパナが中心だ。
当時のXK120に車載された緑色のキャンバス・ロールには、
英国の4種インチ規格の工具が積まれていた。
エンジンルームにはグリース・ガンがホルダーにセットされ、
トランクルームにはエア・ポンプまで積まれていた。
XK120に使われている4種類のインチ規格:
AF = Across Flat
W = Whitworth
BSF = British Standard Whitworth Fine
SAE = Society of Automotive Engineers
W = Whitworth
BSF = British Standard Whitworth Fine
SAE = Society of Automotive Engineers
4種類の英国インチ規格のネジは微妙で複雑だが、
サスペンション、ブレーキ、エンジン、燃料・電装関係と
ある程度は系統だっている。
走行中のトラブルは大抵が燃料系か電気系統と決まっている。
だから、キャブレーター、燃料ポンプ、デスビ、プラグなどに
必要な工具とスペアのプラグとポイントだけで充分なのだが、
過去の苦い経験から切れたファンベルトのスペア交換の時の
オルタネーターを動かす為のレバーまで入れている。
その他、針金やガムテープなども欠かせない。
交通量が少なかった昔は路上で応急修理していると、
通り掛かりのメカ好きの方が手伝って呉れたりしたものだが、
今の交通環境では田舎道でも無理だろう。
工具よりもレッカーを呼ぶための携帯電話の方が
必要とされる時代になってしまった。
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